- 2025年6月26日
- 2025年6月27日
日本白内障屈折矯正手術学会に参加しました
先週6月20日〜22日に開催された日本白内障屈折矯正手術学会(JSCRS)に参加してきました。
正直、大学病院の勤務時代には屈折矯正分野は手薄でしたが、開業して白内障手術時に乱視用眼内レンズや多焦点眼内レンズを高い精度で活用する必要性を日々感じておりましたので学会で学んできました。
色々な講演を拝聴しましたが、改めて当院での白内障手術は十分に自信を持って皆様に提供できるクオリティーであることを再確認することができました。
その理由の一つとして、今年頭に白内障手術の術前検査における最新機器であるアルゴス(ARGOS)と、白内障術中ガイドシステム「ベリオン(VERION)」を導入しましたが、
さらに、多焦点眼内レンズやトーリック眼内レンズを高い精度で使用することが可能になる
「CASIA2 Advance」を導入しました。

CASIA2 Advanceは、光干渉技術を用いて角膜表面から水晶体後面までの前眼部断層像を撮影・解析可能な最新式の前眼部専用光干渉断層計(OCT)装置となります。多焦点眼内レンズや乱視矯正眼内レンズをより⾼精度に活⽤する為に必要な機器となります。
こちらに関しては別途ブログで紹介させていただきますが、この3つのデバイスが全て揃った施設は熊本県内にも数件しかなく、中央区のクリニックでは当院だけです。当院では通常の白内障手術は勿論、乱視用眼内レンズや多焦点眼内レンズも高いレベルで活用することが可能で、さらに通常の施設では対応が難しい難症例白内障手術にも対応しております。
さて、話は変わりますが、今回の学会ではICLのセッションが多い印象でした。
ICL(眼内コンタクトレンズ)とは、近視を矯正するために、目の中に小さなレンズを挿入する視力矯正手術のことです。
LASIKと違い、角膜を削らないため、ドライアイのリスクが低いとされています。また、万が一の場合にはレンズを摘出できます。
日本でも近年急速に普及してきている手術ですが、当院でも近日開始予定です。ICL手術を行うためには認証の手続きが必要で、現在認証手続き待ちの状態ですが、開始する際には改めて報告させていただきます。
学会といえば新しいデバイスの展示を見て回るのが楽しみの一つですが、今回の目玉の一つである新しい白内障・硝子体マシーンのUnityが展示してありました。

当院で使用しているコンステレーション・センチュリオンの後継機種になります。あまり革新的な機能はないように感じましたが、色々な点でリファインされているようです。新規マシーンは色々とトラブルが多いのですが、落ち着けば当院でも導入したいですね。
その他、屈折矯正領域ではありませんが、新たな緑内障手術のデバイスであるHydrusの実物を模擬眼で使用することもできました。こちらもすぐに当院で導入する必要はないかとは思いましたが、日本でのデータが出揃って有用性が確認できれば導入したいと考えております。

今後も屈折矯正領域は日進月歩で進化していくと思いますが、当院では地域の皆様をはじめ、熊本県内の皆様に最良のデバイスと技術を提供できるよう努めてまいります。